「喜び」ではなく
「悦び」だ
「幸せと苦労は、誰でも半分半分与えられている」
「楽あれば苦あり、苦あれば楽あり」
確かにそうだ。しかし、この場合の幸せや楽とは、「喜び」のことだ。
大金が手に入った。有名になった。大願が成就した。
これらはすべて陽の現象である。
陽である「喜び」は必ず陰を伴う相対幸福だ。
その獲得は、獲得した分だけ、それとは正反するバランス作用を生み出す。
昔の人たちは、子供が興奮して笑い過ぎると、「そんなに笑い過ぎると、すぐに泣くよ」と言って教えたものだ。
子供は運命のリズムの回転スピードが速く、この法則が手に取るようにわかる。興奮した大笑いの後は必ずと言っていいほど大泣きする。
このリズムは、大人にも同様に流れている。
大金を手にし、出世して有頂天になることは、子供の大笑いに等しい。
しかし、老子の言う「悦び」は、これと異なる。
それは、陰陽を超えて本源の一点(Tao)への帰一する時に生ずる、人間の最も深い根本の意識であり真の愛である。
この恍惚(こうこつ)とも言える悦び意識は、正反する「苦」というバランスを生み出すことなく根本の幸せ次元へ人を引き寄せる。
それは、すべてのバランスを超えているからだ。
とあります。
いかがでしたか?
「喜び」と「悦び」の違いを知ってしあわせになりましょう!